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2006年07月号 掲載

オリンダのTシャツなど 
 
関 洋人 (大洲市在住)

スケベTシャツを売る露店
 イタマラカーのサンタクルス要塞を後にし、夕方、レシフェの隣街オリンダに着いた。オリンダは十七世紀初頭の約二十年間を、オランダに占領されていた街で、当時を伝える古い街並みがよく残っていることで知られている。
 私たちは、ブランボヤシ(火炎樹)の赤い色が美しい住宅街を散策したり、露店をひやかしたりした。友人はTシャツを売る店で、あられもない、言わば「スケベTシャツ」を五枚もまとめ買いした。私なら恥ずかしくて、ちょっと身に付けて人前に出るのが憚られるデザインだ。彼の住むロザリオの街を御揃いのTシャツを着て友人たちと闊歩するそうな。さぞかし壮観であろうと思う。
 翌三十日、レシフェから、内陸へ車で約二時間ほど入ったカルアルーへ。この街には、有名なブラジル北東部で最大の青空市(フェイラ)がある。到着した時刻が遅く、市場が最も活気を呈する早朝の時間を逃してしまったが、流石に市場の規模は圧倒的だった。
 (つづく)

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