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2004年12月号 掲載

 
リオ・デ・ジャネイロ 
関 洋人 (大洲市在住)

ポン・ジ・アスーカル
 コルコバードの丘から下りて、フェイラ(青空市)へ。試みに、売っているものを挙げてみよう。マンジョーカ(別名タロイモ・キャッサバ)、ジャッカ(東南アジアのドリアンのような果物)、カジュ(カシューナッツの実。ブラジルでは元来はナッツは食さず、専ら果実を搾りジュースにして飲んでいた。昔はナッツの部分は捨てていたと聞いた。)、マラクジャ(パッションフルーツ)、ママウン(パパイア)、マンガ(マンゴー)、タマリンド等々。そういう熱帯の産物に混じって手焼きのクッキー、腸詰めのウィンナー。何種類もの魚をならべた店では鰯のフリッタを売っている。香ばしい匂いに惹かれて、早速注文。その場で揚げてくれるので、とても旨い。鰯のフリッタだけでは少し力不足なので、近くのシュハスカリア(ブラジル風焼肉屋)で昼食。腹拵えをしてから、リオの定番ポン・ジ・アスーカルに登る。急傾斜の岩山をロープウェーを乗り継いで昇る。このロープウェーは下りはタダだ。そう言えば岸壁をロッククライミングでよじ登る人を何人も見かけた。
 ポン・ジ・アスーカルからの眺めは絶品。眼下にというより足下に、切り立った岩山とリオの高層ビル群、急傾斜の丘の斜面にへばりついているファベーラ(スラム)の家々が奇妙に調和したリオ特有のシュールな景観を呈している。
 ポン・ジ・アスーカルから下りて、リオの……、というよりもブラジルの流行の先端を行くイパネマに向かう。
(つづく)

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