2005年12月号 掲載
松山大学温山記念会館
▲玄関ホールと階段
階段の親柱の45度のねじれが空間のアクセント。
階段下のアーチは中世風とか。
先頃、登録文化財に指定された松山大学温山記念会館を訪ねた。僅かの時間であったが、藤森照信著、増田彰久写真の『歴史遺産 日本の洋館 第五巻昭和編1』所収の「旧新田長次郎邸スパニッシュとアール・デコと和風の家」の懇切明快な解説を手引きとしたので、要領よく見学できた。この建物は、昭和初期に流行したスパニッシュと、アール・デコと和風の三者を意のままに高いレベルで使いこなしてデザインした木子七郎という人のセンスと力量を伝える傑作であると実感することができた。
正面玄関 スパニッシュの様式
玄関タイルは特注品の本格的なイスラム風。
藤森教授は、スペインの宮殿に使われていたタイルをはがして持ってきたんじゃないかと疑わしいほど見事だと書いている。
2階の部屋のアール・デコのステンドグラス
ビリヤード台と床 台はアール・デコのデザイン。床は寄木張り。
内側から
外側から
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